東芝 AIU-AP801Hの業務用エアコンクリーニング後の故障事例

美容室様の業務用エアコンクリーニングの現場がありました。

2台マルチでトラブルが発生し、結局サービスを呼ぶことになりました。
まだ、原因は分かりませんので、原因が分かり次第アップ致します。

状況

2台マルチの東芝天カセエアコン、美容室様の現場で、1台目終了後、ブレーカーを入れてテスト運転。正常に運転する。

その後、2台目のエアコンの洗浄後、ブレーカーを入れてテスト運転。この時点で1台目のエアコンのファンが回らなくなる。

送風状態でもファンは回らない。

その前に2台目のエアコンを洗浄後、ブレーカーを戻した時、通常よりも初期化点検の時間がすごく長かった。

もう一度ブレーカーを入れると、今度はリモコンの表示がでない。

そもそも、最初の時点で2台マルチなのに、1台目に赤と黒のリモコン配線、2台目が青と白のリモコン配線が入っていて、「いったいどうなっているのだ?」と疑問だった。

リモコンの配線を調べるとどうやら青と白の配線が本物でそもそも1台目に接続されていたリモコンの配線には意味がないと分かった。ある意味、それが正常な状態だと思う。

画像の説明

写真に出ている白と青の配線が本物の配線で、これが親機の方に渡っていた。圧着などではなく、単に配線を絡めてビニルテープで養生しているだけだった。おそらく何らかの配線の接続がはずれたので表示が消えたのだと思う。

リモコン側との配線を通電確認して、やっと配線の意味が分かった。しかしなぜ2台目を分解したわけではないのに、リモコンの表示が出なかったのか疑問である。

その後、1台目の青と白の配線を圧着し、リモコンの電源が来た。

しかし、1台目のファンは回らなかった。

これが状況である。

お客様にはきちんとご説明し、サービスを手配して帰る事にした。1台は動くのでまあ、なんとかご商売は出来るとは思うが、大変申し訳ないことをしたと思う。

ただ、一切、ミスはしていない自信はあります。また一度テストした時点では正常に動いたという事、しかし2台目の作業後、リモコンの初期化点検時間がものすごく長かった事など、良くわからない事が多い。

サービスの人が混乱しないように、あえて1台目の赤と黒のリモコンの配線は外しておいた。

今後、配線を開けた時に、例えばリモコンの配線に疑問がある場合、というか作業前に、若干でも電源、リモコンの配線に疑問があった場合は、作業を行わない事にした。

設置から担当したわけではないので、なかなかこちらでは分からないこともたくさんありますから。

こんな事例は1000台に1台もないと思うが、実際、作業前日にエアコンが故障したという事でキャンセル頂いたことは2度あります。

お客様に対しては、リスクの説明をし、ご納得いただいてからの作業という事を社員で今一度徹底したい。

業務用エアコンクリーニングは本当に、怖いですね。

解決しました。

結局のところ、あまりにもお粗末な作業が原因でした。

自分での思い込みはやはり、ダメですね。マルチの場合は、リモコンは一台に行けば問題ないという事が、頭の中にこびりついていました。

東芝のこの機種は、親機からリモコンも渡って子機に行かないとファンが回らないという事です。

ただ、二台目のリモコンが最初の時点で青と黒が繋がっていましたが、もう一つは白一本だけでした。それで完全に思い込んでしまいました。

おそらく基盤の蓋を開けた時に、ぎりぎりで付いていた赤のリモコンの配線が取れたのだと思います。

しかもものすごく細い配線で、気がつきませんでした。

写真にも取ってありますのでこれは間違いありません。

しかし、もう少し冷静になれば、なぜこちらに赤と黒の配線が入っているのかという事を考えれば、かんたんに答えは出ました。

たまに、本当に意味のないリモコンの配線が入っている事を見たことがあるので、今回もそれなのかと思い込んでしまいました。

こんな簡単な事が、現場にいると、思い込みが激しくて間違えてしまうのですね。

サービスに確認すると、一台目の白と青の配線をつなげている部分をそのまま1台目のリモコンに入れても作動するという話だった。その方がよほど普通の状態だと思う。

なぜ、わざわざ一台目の所で白と青の配線を接続して(しかも圧着ではなく軽く結んでビニルテープで巻いているだけ)、二台目からもう一度わざわざ赤と黒の配線を持ってきたのか、意味がわかなない。そのままリモコンの配線として、自然に接続できるのにです。本当に意味がわかりません。

そういう事が判断を鈍らせてしまったのだと思う。

また、二度目の一台目の分解後、リモコンの電源がこなくなった。これも非常に頭を混乱させられる原因となった。これがなければ、おそらく解決できたと思う。なまじ、過去に配線が途中でネズミにかじられて不安定になっていた現場が有ったので、おそらくそれが原因だという風に思ってしまい、何度目かで電源が来た時に、安心し、もう一度、配線を抜いて挑戦しようという気持ちが怖くなってしまった。この原因は結局、わかりませんでした。

ダイキン等を連続してやり、マルチのリモコンは1台にだけという事が頭の中にこびりついていた。確かに東芝はよく考えると、マルチでもリモコンは渡っていたこともあると思い出しました。

本当に恥ずかしいミスでした。

これが現場で、他の人間が行っていたら、簡単に直せたと思います。自分の現場でお客様にご迷惑がかかるという事が、これほどプレッシャーとなり、こんな簡単な判断ができなかったと思うと、本当に情けない気持ちです。

今後は、基盤の蓋も丁寧に取ろうと心に決めました。

良い勉強になりました。

サービスの人が混乱するだろうとわざと赤と黒の配線を外しておいたので、サービスの人が電話で現場から、「お伺いしたいのですが、こちらのエアコンのリモコンが来ていないのですがどうしてですか?」と質問された1秒後に、「あ、そうか」と原因がわかった。冷静に考えれば、本当に簡単な事だった。

結果として、配線を外しておいて良かった。(笑)

そろそろ、本当に目が見えなくなってきた。老眼の進行がはげしくなっているのか。そろそろ、現場を完全に引退し、全て若い者に任せる時が近づいているのかも。まだ、作業そのもののスピード、正確性等では絶対に負けないという自信はあるのだが、それは自分だけのおごりなのかもしれません。

自分にはもうミスはないと思い込み、ファンモーターが偶然壊れたのだという思いも有った。絶縁抵抗計を偶然、持っていなかった事も原因だ。ちょうどハイエースが事故に巻き込まれレンタカーだったのも、運が悪かった。

しかし、全てはおごり、謙虚さがなかった。

もう一度、自分自身の謙虚のなさ、おごりの気持ちを見つめ直してみたいと思う。

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